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  • この仏花器は、現在の長崎県佐々町辺りで、75年間だけ焼成していた窯の作品です。
    青みがかった灰白色の白磁に、黒味がかった呉須で草花の絵付が施されており、落ち着いた雰囲気を醸し出しています。


    佐々市ノ瀬焼について


    1751年(宝暦元年)に三川内より陶工が移住して開窯され、1826年(文政9年)に廃窯となった磁器焼成の窯です。
    胎土は若干灰色がかった白色で、微細な黒色粒子を全体に含んでいます。
    高台の外側を斜めに削り落とし、全面施釉後に畳付の釉薬を掻き取っており、呉須の発色が黒色を呈しているのが特徴です。
    製品の一部は佐々の陶石を使用しましたが、多くは天草の陶石を使用した白磁染付の日用品です。
    また絵付が三川内焼と類似していて識別が難しいために、初期伊万里と混同されているものがあります。
    江戸後期には、加藤民吉(瀬戸の陶工)が磁器製法習得のために肥前国に入り、1804年(文化元年)末に市瀬村を訪ね、翌年より2年間修行に励みました。その後、民吉は瀬戸に戻り、習得した磁器製法で瀬戸焼の再興に貢献したそうです。
    今日において、加藤民吉は瀬戸焼の磁祖と称えられています。
    窯跡は、1950年(昭和25年)に長崎県の史跡に指定されました。

    佐々市ノ瀬焼 染付 草花 模様 仏花器

    ¥80,000価格
    消費税込み |
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